お隣さんのキケンな誘惑
仕事の片付けも終わり、久しぶりに智子の家に来たが荷物が減ってるような気がした。
「ねえ智子、荷物が減ってない?」
「うん、来月から彼氏と同棲するから持っていく物は持って行って、いらない物は捨ててる!どうせ結婚するつもりだしね。家賃の分を貯金に回せるし、結婚して子供が出来ればお金だってかかるしさ。」
「さすが智子はしっかりしてるね!羨ましいな…。」
「羨ましいなって…まぁそれはご飯食べてから聞くから先に食べよう!昨日の残り物だけどね。」
そう言って二人で夕食を食べた。
夕食を食べ終わり、先に私がお風呂に入らせてもらい、私が上がると智子がお風呂に入った。
智子がお風呂から上がると、冷蔵庫から缶ビールを二本を持ってきて、私の隣に座った。
「さぁ、後は寝るだけだしゆっくり話を聞くからまずは乾杯!」
「乾杯…」
二人で缶ビールをゴクゴクと飲んだ。
「で?昨日は帰ってからどうなったの?」
「エレベーターに乗って降りるまではちゃんと告白するつもりでいたの。
だけどエレベーターを降りて久藤さんの部屋に向かってたら久藤さんは美人でスタイルのいい女の人と玄関前に居たの。
そしたら急にその女の人が久藤さんにキスして私は自分の鞄をその場に落としてしまったの。二人はその瞬間に私の方を見たけど、私は慌てて鞄を拾うと逃げるようにして自分の家の中に入ったの。
告白する前に振られたも当然だと思った。」
「だから芽衣は久藤さんに会いたくなくて私の家に逃げたんだ?」
「うん…」
私は残りのビールを一気に飲み干した。
キスしてる二人を思い出すだけで胸が苦しくなる。
私はまた深いため息をついた。