お隣さんのキケンな誘惑
「でもさ、まだ付き合ってるって決まったわけじゃないし久藤さんが芽衣に彼女が出来たって言ってくるまではわかんないじゃん?
芽衣は暫くは夕食は作れないって久藤さんに連絡はしたんでしょ?
返事は何てきたの?」
「あっ…まだ何も見てなかった」
私は鞄からスマホを取り出すと、久藤さんからの返事が来ていたら見るのが怖くて智子に見てもらうことにした。
「智子が見てくれない?」
「わかった!」
私は智子にスマホを手渡した。
智子はスマホの画面を見ながら私に話しかけた。
「実家って何かあったのか?
俺なら大丈夫だけど、また帰ってきたら連絡くれな?その時はまた夕食を食べに行くから!
だって!夕食を食べに行くって事はやっぱ付き合ってないんじゃないの?」
「もしかしたら夕食を食べに来た時に報告されるかもしれないじゃん…。
いつも食べにきてたのが、急に彼女ができたから行かないとか私に気を使って今は言わないだけかもしれないし…。」
「はぁー、あんたって子は!
この際、どっちでもいいじゃん?
彼女が出来ようが出来てなかろうが関係ないし、ちゃんと自分の気持ちを伝えなさい。
そっちの方がスッキリするでしょ?」
「でも…」
「でもじゃない!逃げたって芽衣の家は久藤さんの隣なんだし昨日に言えなかった気持ちを久藤さんにぶつけなさい!
もし、それでもダメだった時は私が慰めてあげるからさ!ねっ?」
「う、うん…」
確かに久藤さんとはお隣さんで、いつまでも逃げる訳にはいかないよね。
覚悟が出来たらその時はちゃんと帰って自分の気持ちを伝えよう。
その後はまた二人でビールを飲んで眠りに就いた。