Loki【完】
「俺、まったくこねぇけど?」
「え?LINEは?」
あー、LINEか。そーいやまったく開いてなかったなここ最近。そう思い開いてみるも一瞬にしてアプリを閉じた。……何なの、アイツら。
「颯夜?」
「……何でもねぇよ、葵今日は?」
吐きたいため息を必死で飲み込み、やや視線を床に向けながら葵に今日のことを聞く。
「んー?なーんにもなかったよ?ね、香織」
「うん、大丈夫だったよ」
……ならいいけど。はっきり言って、香織はモテる。可愛いし美人だし何より癒される。本人は知らないがこの学校の三大美人の一人だ。
そんな彼女に入らない虫をつけないように葵を付けた。……もちろん、理由はそれだけではないが。