愛しくて、切なくて〜心の声を聞かせて〜
「玲、おはようー!」
職場に着くと同期の吉野夏帆が駆け寄ってきた。
「ん、おはよー!」
相槌をうち夏帆に話しかける。
「で、どうなったの?例の彼氏君と」
私がそう言うと夏帆は、頬を赤らめながら「えっ、プロポーズされた」なんて可愛らしく呟いた。
夏帆は、小顔でいつもニコニコしててスタイルも良く誰からも好かれる。
そして、彼氏がいてその彼氏とはもう3年も付き合っている。
「よかったじゃーん!」
夏帆の頬をツンツンとする。
「えへへ、ありがと」
そう微笑む夏帆がまた可愛い。
こっちまでなんだかほっこり温かい気持ちになるよ。
白衣に着替えるため事務所へと向かう。
すると唐突に夏帆が言った。
「玲は、好きな人いないの?」
そんな夏帆の質問に驚いてしまう。
まぁ、そうだよね。
そりゃ気になるよね。
「いるのかなぁ……?」
なんて曖昧に返事を返すものだから
「え、誰?うちの知ってる人?どこの人?」
なんて質問攻めに。