わたしのこと、好き?
それで十分
「はぁ?バッカじゃない」
昼休みが終わって教室に戻ったわたしは、仁奈にしつこく問いただされ正直に話してしまった。
ううっ。
吊り上がった目が怖いんですけどー。
美人なんだから、そんなに怒らないで?
ね?
「なんでそこで逃げるの?彼女のお願い聞いてよ!って、強気に行かなきゃダメでしょうが!」
「だ、だって……」
ムリだよ。
そんなに堂々と彼女面なんて出来ない。
何より、麻生君の気持ちがわからないんだもん。
「だってじゃないの!これじゃあ、1週間もしない内に自然消滅するよ?それでもいいの?」
「や、やだよ、そんなの」
少しは慰めてくれたっていいのに、仁奈は言いたいことをズバズバわたしに言う。