わたしのこと、好き?


じんわり涙が滲んだ。


だけど、仁奈に気付かれたくなくて必死に乾かす。


しばらくすると、新田さんや麻生君たちが戻って来た。


麻生君の顔は見れなくて、うつむいたままやり過ごす。


こういう時、同じクラスってかなり気まずい。


まともに目なんて見れないよ。



「梅沢さん、おはよう〜!」



「え……?あ、お、おはよう……」



今までほとんど話したことがない新田さんが、わたしの肩をポンと叩いて挨拶して来た。


ニッコリ微笑まれ、かなり戸惑う。



なんで急に挨拶なんて……。



新田さんはハデだけど、もともと顔も整っているから近くで見るとすごく可愛い。


透き通るような白い肌に、ピンク色の唇がすごく良く映えている。


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