彼と私と元カレ
夏の終わり
先輩の本当の気持ちを聞いてしまった、あの日から数日。
理沙は、廊下の窓から外を眺めていた。
「このままじゃ…ダメなんだ」
本当は分かってた。
私が、もっと早く先輩の話を聞いてたら…。
意を決した理沙は、携帯で文字を打ち出す。
" 楠木先輩へ、ちゃんと話がしたいです。
昼休み、先輩と話した場所で待ってます"
すると、すぐにピコンッと携帯が鳴る。
" 俺もちゃんと小澤と話がしたい"
「よし…ちゃんと話す」
先輩と…。
もう、逃げないっ。