彼と私と元カレ
「…う…ん…」
確かに先輩は人気だったけど。
「……。」
理沙が黙ってしまうと、空気がシーンとなってしまった。
焦った羽山がとっさに喋る。
「いや、モテてるって小澤は、うちの部員にも何人か狙ってるヤツらいるしなぁーな?大地っ」
「まぁー…そうかも」
そう言った隣の紺野を見る理沙。
「ふーん…?」
「良かったじゃん理沙っ、すぐに次の恋見つかるよっ」
「うん…ありがとう、彩ちゃん」
次の恋。
そんなにすぐ、見つかるもの?
その時。
私は先輩のことを、忘れてしまうのー?