彼と私と元カレ
夜ー。
ベッドに寝っ転がりながら、まだ消せない楠木先輩の写真を見る。
「先輩…好きだったのに…」
私が1年の時から、野球部で活躍する楠木先輩が気になってて、
だから、まさか先輩から告白されるとは思ってもみなかったんだ。
楽しくて、ドキドキした毎日だったのに。
上手くいってると、思ってたのに…。
付き合って半年。
先輩の誕生日。
私はあの日
先輩の部屋に呼ばれて、少しパニックになったんだ。
先輩から、いつもはしない長いキスが交わされた時、その後を避けるように立ち上がってしまった…。
先輩はあれで、私のこと嫌いになったのかな?
思い出しては切りがない考えに…理沙は重たくなってきた瞼をゆっくりと閉じる。