彼と私と元カレ
「おぅ……久しぶり、みんな…」
楠木に対して紺野も口を開く。
「お久しぶりです…先輩」
すると楠木の友達が口を開いて、羽山と会話を広げていく。
「おぅ野球部じゃん、いーねーまだ部活できて」
「先輩達はどうしたんですか?」
「俺らは塾の帰りよっ」
「あーなるほど、受験生大変っすね」
「おまえらも、もう来年だよ」
「うわーヤダなぁ〜考えたくないっすね」
「っていうか、ファミレス入るとこ?」
「はい」
「俺らも、な?楠木」
「あぁ」
「そんなんすか、偶然っすね?」
" 偶然 "
先輩に会うのは、あの日以来だ…。
1人うつむく理沙。
「じゃぁさ、せっかくだから一緒にどう?」
「えっ…!!?」
楠木の友達の無神経な発言に、楠木と理沙が同時に驚く。
「あー…どうする?大地、小澤…」
「俺は…」
紺野が斜め後ろの理沙をチラッと見る。
すると理沙は前を見ずに、口を開こうとする。