彼と私と元カレ
「で?なんで電話出ねーの?先輩なんか用なんじゃ?」
「うん…でもなんかちょっと、とまどってるっていうか、怖くって…」
「…今日が初めてじゃねーんだ?」
「うん…紺野くんの家から帰った日に1回…」
「気になるなら、出て確認した方がいいんじゃねーの?」
「そうなんだけど、なんか手が進まなくて…ダメだね?私…」
理沙はそう言うと、ジューッと音を立てるお好み焼きを見つめる。
すると紺野が羽山と自分のを一旦ひっくり返す。
「あっ…私も返さないとっ」
そう言って理沙も自分のをひっくり返す。
「まぁー…いいんじゃねーの?」
「え…?」