彼と私と元カレ
「ぷっ…大地って意外と分かりやすいんだな?しかも、あやうく告白しそうになるって、結構突っ走るんだね?大地くんっ」
「はっ…!?」
「だって本当のことじゃん、自分から漏らしといて〜」
「……だから、余計にダメなんだって」
「なにが…?」
「…小澤はまだ楠木先輩のこと忘れてないだろ?あんまり困らせることとか言いたくねーし…」
「あー…なるほど」
そう言って羽山もカキ氷を口に運ぶ。
「でも、ブレーキかける必要ある?」
「えっ…?」
「そりゃ、小澤のこと考えると、その方がいいかもしれないけど、次の恋愛で忘れられる可能性だってあるじゃん?」
「……そうかな?」
「そうだよ、頑張れ!大地くんっ」
「気持ち悪いから、大地くんって呼ぶな!」
「ははっ」
羽山の笑う顔を見て、紺野は少しホッとした顔になった。