彼と私と元カレ


そして理沙は、屋上への階段を上がる。



「羽山くんが、あんなこと言うなんて…めずらしいなぁ」



屋上へのドアを開け、理沙も屋上へ出ると、紺野は手すりに腕を付いて立っていた。



「紺野くん…」



「…小澤?なんでここに?」



「なんでって、紺野くん探してたの、マッサージしたくて」



「あー…そっか?」



「そっかって…何してたの?」



「今日で合宿も終わりかぁ〜と思って」



「うん、あっという間だったね?」



そう言って理沙も紺野の隣に立ち、手すりに手をつく。



「あ、星きれいっ」



「だろ?中ばっかじゃもったいないと思って」



「本当だねー?去年もこんなに綺麗だったっけ?すごいね〜」



2人は同じように星空を見上げる。




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