彼と私と元カレ
大きな御神木がある神社の前で、紺野が携帯を見ながら立っていた。
「いた…紺野くん」
私服姿の紺野に近づく理沙。
「紺野くんっ」
「……あ、小澤…」
「早かったね?まだ5分前なのに」
「うん、まぁー…」
紺野は理沙の浴衣姿を見て、後ろ首をかき、視線をそらす。
「……行こっか?」
「え…?うん…」
理沙は小さくうなづき、紺野の背中を追う。
紺野くん…褒めてくれなかった。
似合ってないかな?
それとも、気合い入り過ぎとか…思ってる?
理沙が少しうつむいた時。