彼と私と元カレ
「えっ?」
「アイツら小澤のこと狙ってたしさ」
「えっ?そうなの?」
「だから、言っただろ?小澤は部員に人気だって」
「あー…」
そういうことだったんだ。
「でもなんで急に…こないだまではなにも…」
「それは…小澤が楠木先輩と別れたから?」
さらっとそう言った羽山を、紺野と理沙が瞬時に見る。
「えっ、なんだよ?二人とも」
「羽山くん、なんで知ってるの?」
「えっ、なんでって…噂広まってるから?」
「噂…」
それを聞いて理沙の眉がピクッとなり、引きつった顔で紺野を見る。
「……紺野くん!?」