彼と私と元カレ
加速
あの日から、
理沙は楠木からの連絡を気にしつつも、部活漬けの日々を過ごしていた。
先輩の話したいこと、想像がつかない…。
けど、こんなに連絡してくるってことは、本当に何か私に話したいことがあるのかな?
ー…。
そして部活終わり、制服姿で部室前に行くと、紺野と羽山が立っていた。
「あれ、二人まだいたの?」
「まぁ〜俺はただの付き添い?」
「えっ?」
「まだ時間早いんだし、どっか寄ってったら?お二人さんっ」
「えっ…!?」
ニヤっとしながらそう言って、羽山は手を振って先に帰って行った。
「羽山くん、どうしたんだろ…ははっ…」
意識し始めたばっかりなのに、二人にしないで欲しいっ…!
理沙の前で、紺野も困ったように口を開く。