彼と私と元カレ
そんな理沙を見て、紺野が口を開く。
「小澤っ」
「あ…なに?」
「バニラうまそう、少しちょうだい」
「えっ…?」
すると紺野は、自分のスプーンで理沙のバニラアイスを一口取っていた。
「う〜うまっ」
「よ……良かったね?」
「うん、小澤もこっちのチョコ食べる?」
「えっ…!?」
一瞬、理沙の頭の中が混乱する。
紺野くんの、食べかけ…
紺野くんの、食べかけ…
理沙の顔が、みるみる赤くなる。
「だ…大丈夫っ」
「あ…そっか?」
紺野は、頬を掻く。
どうしよう…紺野くんのこと、傷つけたかな?