彼と私と元カレ
「え…何だろうね…」
「またまたぁ〜俺は嬉しいよ?もう秒読みでしょ?」
「……っ!?そ…そんなことは…」
「えっ?違うの?なにか、気になることでもあるの?」
「えっ…」
気になること?
思わず、理沙の手の力が抜ける。
「……小澤?」
「あっ…ごめん」
そう言って理沙は、もう一度羽山の肩を揉む。
「あーそこそこ、気持ちいい〜」
「本当?良かった」
と、そこに足音が近づく。
「羽山?」
「おー大地っ」
着替え終えた紺野が、二人の前に来た。
「悪い、マネージャーお借りしてまーす」
「…っ!?」
羽山の言葉に理沙の手が止まり、紺野の顔も少し赤くなる。
「アホか、俺は別に…そういうこと言いに来たわけじゃ…」
「じゃぁなに?俺のこと待っててくれたの?」
「まぁ…」
「だよな?小澤が俺と二人で帰ることになるもんなー?」