君と私の秘密の恋



スタジオに入る。
そこにはスタッフの人がたくさんいて、撮影の準備をしていた。

男の人の多いその場所に、少し怖気づく。




「大丈夫?」

「あ、はい・・・」




KAEDEの役に立ちたいって思ったんだから。
頑張るって、自分で決めたんだから。




「おはようございまーす!」

「ひゃぁっ!」




突然スタッフに声をかけられビクッと肩を震わせ飛びのいた。
は、恥ずかしい・・・。



「え、あ、驚かせたっすか?すいません」

「い、いえ、あの。こちらこそ・・・」

「この子、男の人が苦手なのよ。そっとしてあげて」

「そうなんすか!すいません!」



スタッフの男の人が慌てて頭を下げて行ってしまった。
悪いのは私の方なのに、申し訳ない。
やっぱり、こんなんで私がモデルなんて・・・。



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