君と私の秘密の恋



「気にしないの。大丈夫だからね」

「はい・・・」



少しでも、役に立たなきゃ。




「KAEDE入りまーす!」




そんな声が聞こえ、スタジオの扉が開かれると、KAEDEがスタジオに入ってきた。
いつ見ても、本当に綺麗。
あれが楓くんなんて、やっぱり実物を見ても思えない。




「KAEDE、今日はペアでの撮影だ。紹介するよ。今日いっしょに撮影してくれる、梨乃ちゃんだ」

「ペアって、聞いてな・・・って、梨乃?・・・はあ!?」




社長さんが紹介しながらKAEDEを私の側に連れてくる。
KAEDEは私を見て驚いたように声を上げた。
私に気づいたらしい。
私は気まずく顔を俯かせる。



「ちょ、なんでこいつが」

「下手にモデルあてがってばれたら大変だろ?だから、梨乃ちゃんにお願いしたんだ。今回の撮影はあくまでKAEDEメインだから、相手役は付属的な立ち位置だし」




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