君と私の秘密の恋
「そういう問題じゃないだろ。こいつにそんなことできるわけないだろ」
「なるべく男には近づかないように配慮するし、梨乃ちゃんの顔はなるべく映らないようにするよ」
「遊びじゃねぇんだ。いつもお前がそう言ってるんだろ」
「だったらどうするんだ、バレるの覚悟でモデルを呼ぶのか?そんなことしたら、余計にお前顔ひきつるだろうが!」
いつもは温厚な社長さんが声を荒げる。
スタジオのスタッフさんが不思議そうにこちらに注目している。
この中には、KAEDEの秘密を知らない人もいるんだよね?
それって、まずいんじゃ・・・。
「ペア撮りなんか、やめればいいだろ」
「そう言うわけにはいかないだろ、求められてるのを断り続けてたら、いつか仕事来なくなるぞ」
「わ、私なら大丈夫ですから!頑張りますから!」
掴み合いが始まりそうになるのを慌てて間に入る。
KAEDEの姿ですごまれると、逆に怖いっ。
「・・・っ、お前、本当に大丈夫なのかよ」
「うん。私にモデルが務まるかわからないけど、精一杯頑張るよ」