君と私の秘密の恋


「あの、楓くんには・・・」

「楓は今、撮影中なんだ。終わり次第、僕が迎えに行って伝えようと思ってる」

「あの、思わず来ちゃったんですけど、私が来てもよかったんでしょうか」




なにも考えずに飛び出してきちゃった。
私、部外者なのに。




「いいんだよ。楓が言ってたんだ。もし、会うことになったとしたら、梨乃ちゃんに側にいてほしいって」

「私に・・・?」

「取り乱しそうになっても、梨乃ちゃんがいたら落ち着けるはずだからって」




そんな風に、思ってくれてたんだ。
嬉しい・・・。
そんな効果があるかはわからないけど、少しでも気分が癒やせるなら。




「だから、梨乃ちゃんも一緒に楓の事迎えに行ってくれる?」

「もちろんです」




楓くん。
楓くんの不安な気持ち、少しでも楽にしてあげたい。




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