君と私の秘密の恋


「なんで、ずっと側にいた俺がだめで、あいつは平気なんだって・・・」

「亘・・・」

「俺じゃ・・・、ダメなのか?」



苦しげな表情で問われ、私はなにも言えなくなる。
私の答えは、決まっているはずなのに。


亘は大切な友達だと思ってるから。
失いたくない、なんて都合のいいことを考えてる。



「俺が、梨乃の事を幸せにしたい。梨乃の側に、いたいんだ」

「亘・・・」




だめだ。
言わなきゃ。
ちゃんと、言わないといけない。

こみ上げてくる想いが涙となって溢れる。




「亘、ごめん・・・。ごめん、私・・・」

「だめ、なのか・・・?」

「ごめんなさい・・・っ」




どうして、うまいこと言えないんだろう。
謝ることしかできないなんて。




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