君と私の秘密の恋
「趣味程度でしかしてこなかったから、これから必死に勉強ってわけ」
「忙しくなるね」
「でも、前を向けてる気がする。自分が選んだ道を、歩いてる。そんな感覚がするんだ」
確かな足跡ができていく。
自分で選んだその道は、険しく大変な道かもしれない。
それでも。
その顔は凛々しく、輝いているから。
「楽しみなんだ」
「私も、楽しみにしてる。楓くんの写真」
できる事なら。
一番最初にこの目で見たい。
なんて、そんな贅沢なこと・・・。
「俺が、一番先に撮る人の写真は・・・梨乃がいい」
「え・・・」
「梨乃が、撮りたい」
伸ばされた手が、私の頬に触れる。
愛おしそうに細められた瞳が私を見つめる。
温かい温もりを感じ。
私の胸はトクトクと音を立て始めた。