君と私の秘密の恋




「あ、えっと・・・?」



男の人の戸惑った声が聞こえる。
困ったように伸びた手が、私に触れようとする。




「ま、待ってください!」




それをまひろがとめた。
まひろが私を優しく包んでくれる。



「すみません!この子、ちょっと男の人が苦手で・・・っ。悪気があるわけじゃなくて!すみません!」




まひろが、私を庇うようにそう言ってくれる。
辺りがざわざわと戸惑いに満ちていた。




「すみません、社長!」





ケンさんの声。
慌てた様子で駆け寄ってくる。
社長・・・?




もしかして、すごく偉い人だったんじゃ・・・。
私は泣き顔で顔をあげると困った表情で私を見下ろす男の人。
黒髪の穏やかそうな優しそうな表情の大人の男の人だった。



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