君と私の秘密の恋
私が、浅はかだったんだ。
楓くんとは普通に話せたから。
距離を詰めすぎてたんだ。
嬉しくて。
楽しくて。
でも、少し触れられただけでダメだった。
浅はかだったんだ。
そのせいで、楓くんまで傷つけた。
「ごめんなさい・・・、楓くん・・・ごめんなさい」
何度も何度も謝る私。
楓くんからの返事はなかった。
郁美さんは優しくずっと背中を撫でてくれている。
それすらも、申し訳なかった。
「楓、梨乃ちゃんは、男の人が怖いんだって。だから、君が拒絶されたわけじゃない。だから、大丈夫だよ」
社長さんが、そう楓くんに話していた。
それはとても優しく諭すような声だった。