君と私の秘密の恋
「KAEDEの雑誌の撮影なの」
「え、い、いいんですか?私・・・」
「もちろん」
郁美さんが説明をくれて、私は目を輝かせKAEDEを見る。
スタッフの人と言葉を交わした後、セットの中に行き、カメラを向けられると一瞬でモデルの表情に切り替わった。
カメラマンの人が指示を出す言葉に、的確にこたえていく。
次々にポーズを決め、私は一瞬で惹きこまれていった。
「いったん休憩入れようか」
撮影がいったん終わり、スタジオにはざわめきが戻る。
私は、余韻に浸り椅子にもたれぼんやりしていた。
海の時にも思ったけど、本当にすごい。
次々と変わっていくポーズに、造りだされる表情。
少し儚げな雰囲気を纏ったKAEDEに、思わず見惚れてしまった。
「・・・どうだった?」
余韻の世界に浸っていたら突然聞こえた声。
ハッとして顔をあげると目の前にKAEDEの姿が。
「えっ!あっ!よ、よかったです!」