君と私の秘密の恋



「そういや、夏休みなのか・・・」

「あ、うん。毎日休みだから、ソワソワしちゃう」





本当なら、日曜以外もここに来たいし、現実に来てもいるんだけど。
最近は、楓くんがいないとつまらなくてすぐに帰るんだ。

前までは誰かがいるなんて考えもつかなかった。
一人になりたかったし、一人がよかった。



でも、今は。




「楓くんと会える、日曜日が待ち遠しいの」

「・・・バカじゃねぇの」

「本気だよ」




誰も好きにならない。
そう言った楓くん。


私の事を好きになって、なんて言えないけど。
でも、誰の事も好きになれないなんて寂しいよ。



私も、同じだったから。
楓くんに出会うまで、誰も好きになんかなれないって思ってた。

でも、楓くんに出会って、好きになって。
今は、本当によかったって思える。

だからこそ。
楓くんにも・・・。


なんて。
私がそうだったからって、楓くんもそうかなんてわからないのに。



< 84 / 169 >

この作品をシェア

pagetop