秘密の2人
教室につくと、たくさんの人が集まっている人だかりが2つ。


先ほどの東雲さんと、もう1人はーーー



「広瀬ー、俺さーこの前彼女に・・・」


「はいはい。それはもう聞いた」


「広瀬君、今日の放課後どこか一緒に行かない?」


「おー、いいなー」



クラスの人気者、広瀬柊聖。


東雲さんと同じで明るく元気。


クラスのムードメーカー的存在。


そんな2人の人だかりを無視して、妃と席につく。


そして約束してたノートを見せる。



「はい、妃。頑張ってね」


「ありがとう、美月」



妃が数学の課題に取り組んでいる間に読書をしていると、目の前がいきなり暗くなった。


顔を上げると、そこには東雲さん。



「ねぇ!橘さん!」


「は、はい・・・」


「今日私たちと一緒に、放課後どっか行かない?」



どうして私だけに聞くのだろう。


そう思い、チラリと妃の方を向くと、妃は課題に夢中になっていて気づいていない。


さて、どうしたものか・・・。


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