【短編】Love agains
慌てて帰るあたしに、高橋くんは何も聞かない。
そんな詮索するほどの仲でもないんだけど…。
タクシーを捕まえて、揺られていたらお酒のせいもあって眠たくなってきた。
運転手にも住所を言ったので、着いたら分かる。
ゆっくり瞼が閉じていった。
一度、大きく揺れて少し目を開いたら、スーツの襟が飛び込んできた。
すこしざらついた服の感触もあって、あたしは彼の肩にもたれかかってしまっていることに気づいた。
でも、もう少しこのまま、となぜか温かいキモチに包まれていた。