【短編】Love agains
 あたしの必死の想い。


 巻いた髪先が涙で頬にくっついた。



「ごめん、オレもいわなくって…」


 そういうなりぎゅっと抱きしめてくれた。

そのぬくもりに安心して、彼の背中に腕を回した。



 お酒の勢いって怖い。

それでもそんな僅かなあたしの想いを気づかせてくれたのも、ソレのおかげでもある。



 彼の囁く甘い声。


「好きだよ、桃華…」


 名前を呼ばれて抱きしめ返した。


玄関には、いつのまにか入り込んでしまった、桃の花びら…





*2* fin.


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