【短編】Love agains
 いつもは近所の商店街だけど、珍しく駅前のスーパーまで来た。

オレンジ色の夕焼けが、俺たちの影を寂しそうに長く作っている。



 食材を買って手をつなぎながら、電気屋の前を通った。

最近見ていなかったTVがディスプレイされていて、そこには裕一が映っていた。


 どうやら裕一の相手役が決まったそうだ。

フラッシュをたくさん浴びて笑ってる裕一は、すこし疲れた様子だ。



しかし、次に切り替わった画面を見て、俺は一気に血の気が引いた。






 だってそこには、俺の手をつないでいる相手が映っていたんだ。


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