【短編】Love agains
ゆっくりネコに視線を向けると、彼女もまた驚いていて、先に歩こうと俺の腕を引っ張っていた。
「ネ、コ……?」
俺の声に反応するかのように、彼女の瞳にぶわっと涙がたまった。
どういうことなんだろう?
だって、記憶喪失って…。
解っていない俺を振り払うように、ネコはどこかへ走り出していった。
俺は荷物を持ったまま、TVに見入る。
淡々と話すアナウンサーの声が、やけに耳障りに感じていた。
『ヒロイン役に抜擢されたのは、最近事務所を構えられたあの峰夫妻の愛娘・小鈴さんです』
ミネ、コスズ…。
どうやら、それがネコの名前。
峰夫妻は、芸能界じゃ大御所として有名だ。
独自の芸能プロダクションを構えたばかりで、どうやら売り出すために娘を売り込んだと週刊誌で賑わってるとか。
ネコが消えた方へと、とにかく急いだ。
「ネ、コ……?」
俺の声に反応するかのように、彼女の瞳にぶわっと涙がたまった。
どういうことなんだろう?
だって、記憶喪失って…。
解っていない俺を振り払うように、ネコはどこかへ走り出していった。
俺は荷物を持ったまま、TVに見入る。
淡々と話すアナウンサーの声が、やけに耳障りに感じていた。
『ヒロイン役に抜擢されたのは、最近事務所を構えられたあの峰夫妻の愛娘・小鈴さんです』
ミネ、コスズ…。
どうやら、それがネコの名前。
峰夫妻は、芸能界じゃ大御所として有名だ。
独自の芸能プロダクションを構えたばかりで、どうやら売り出すために娘を売り込んだと週刊誌で賑わってるとか。
ネコが消えた方へと、とにかく急いだ。