【短編】Love agains
 俺も泣きそうだったけど、ココで泣いたら男がすたる。

必死に耐えて笑ってやった。



「あっちゃぁ~ん…っ」


 ぎゅっと抱きつくネコに、俺はただ頭を撫でてやった。





 …その日は一緒に食事を作って、笑って食べた。

さっきまで泣いていたことも触れずに、ただその時間だけを胸にしまって。



そして、いつもみたいに布団にもぐって、

いつもみたいに髪を撫でて、俺たちは眠った。






翌朝、俺が起きると、ネコはもういなかった。


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