【短編】Love agains
「仲良しですね」


 当たり前のことを言ったのに、巴さんは少し照れていました。


「うんっ」


 幸せそうな彼女を見ていて、顔がほころんでしまいました。



 数枚の巴さんの写真を机に並べると、花びらが今にも浮き上がりそうなくらい、写真には桜が写っていました。


「あたしたちもあと1年ね」


 机に頬杖をついて、巴さんは寂しそうにつぶやきました。



 誠二郎さんとこうして会えるのも、あと1年。

そう思えば、もしかしたらこの『想い』も忘れられるかもしれない。



 そんな小さな期待と、大きな切なさが胸を締め付けたのでした。


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