【短編】Love agains
―――…それから数日後。

 わたくしたちも、学年最後の日を迎えました。



 それは、終業式を終えて教室へ戻る途中でした。



「杉崎さん」


 不意に後ろから呼ばれて、振り返ればクラスメートの男の子でした。

 外の桜と似た色の頬。



「ちょっと…いい?」


 連れ出されたのは渡り廊下を外れた小さな庭園。

桜がのびのびと咲き乱れていた場所でした。


「どうしたんですか?」

 ずっと背を向けたままの彼に、おそるおそる尋ねた。


 出席番号が隣でいつも日直を一緒にしていた彼。

巴さんと誠二郎さんの次に、わたくしがお話をするクラスメートです。



「あの…。オレ、ずっと、好きだったんだ…」


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