すれ違い*Pure Love《1》
「瀬川。」
塚田クンに呼ばれて席を立った。
「あ、じゃあね。」
「バイバ〜イ!!」
二人に手を振りながら教室を出ると、塚田クンはニヤッと笑いながら聞いてきた。
「早飛にチョコあげんの?」
「な、何で!?」
「ん〜?だって好きなんでしょ?」
「そ、そうだけど……フラれるのわかってるのに告るなんてできないもん。」
「そんなのわかんないじゃん。何もしないよりした方がいいんじゃない?」
「そうかなぁ?」
「ま、後は瀬川しだいだよ。」
そう言うと塚田クンはニコッと笑った。