すれ違い*Pure Love《1》
「ヤッベー!!」
思いっきり叫ぶと、携帯を開きもう一度時間を確認した。
11時55分。
もう4限目が始まった頃だ。
教科書をかっぱしからカバンに詰め込んで、急いで制服に着替えはじめる。
みんなが空腹と戦いながら授業を受けているであろうこの時間、俺はまだ家にいた。
昨日、あれから真っすぐ家に帰って、暇だった俺は何かやろうと思ってとりあえずテレビをつけた。
けど何だか落ち着かなくて、結局テレビを消した。
その後、雑誌を読んでみたり、マンガを読んでみたり、携帯をいじってみたり、いろいろやってみたものの、やっぱり落ち着かなくて。
もう諦めて寝ようと思って布団に入ったのが10時半。
でもそれから三時間たっても、四時間たっても眠れず、結局最後に時計を見たときには3時を過ぎていた。