すれ違い*Pure Love《1》





「あのね……えっとね、……」


何からどう説明したらいいかわからなくて私は“あのね、えっと”を繰り返していた。


「あのさ…何……?」


なかなかはっきりしない私に塚田クンが気まずそうに顔を歪めて聞き返してきた。


「あ、うん。だからつまり……私、好きなの。今井クンが。」


「えっ?」


自分が何を言ってるのか理解するのに時間がかかった。


驚いたように目を見開いたまま動かない塚田クン。


「早飛が好きなの?」


塚田クンの言葉に、ようやく自分の大胆発言に気づいた。


顔が赤くなっていくのが自分でもわかった。


「いや、あの、えっと……」


慌てる私をジッと見ると塚田クンは突然吹き出した。


「なぁんだ。そっか。俺、何勘違いしてたんだろう。バカみたいじゃん。」


そう言って吹っ切れたように笑った塚田クンにつられて私も笑った。






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