すれ違い*Pure Love《1》
すべてのメールを読み終わり、長いため息をすると、まわりが少し騒ついているのに気づいた。
「………,7,6,5,4,3,2,1,おめでとう!!」
同じようにまわりの騒ぎに気づいた塚田クンと優も“おめでとう”と笑い合っていた。
年、越しちゃった…
今年に入って一度目のため息をしてもう一度携帯を見つめる。
幸せそうな二人を横に、私はメールの返信をうちながら二度目のため息。
《あけおめ☆彡
メール気づかなくてごめん。ちょっと急用入っちゃって…
結構待たせちゃったみたいでごめんね。せっかくだからみんなで楽しんでね!!》
送信ボタンを押して三度目のため息をし、しばらくの間そのままボーッと携帯を見ていた。
《――メール送信中――》
《送信完了》
メールを送信できたことを確認すると、携帯を閉じカバンにしまった。
今井クンと初詣行きたかったな…
でも仕方ないよね…
優が別れなくてすんだんだからよかったんだよ。
……でもやっぱり今井クンに会いたかったな…
でも優が……
何度も何度もその繰り返し。
仕方ないって何度言い聞かせても結局は今井クンに会いたいってキモチにいきついて。
その度に漏れるため息が今年何度目なのかなんて、もう数えてられなかった。