すれ違い*Pure Love《1》
「神社、混んでるかな?」
突然立ち上がると、優は子供みたいにはしゃぎながら聞いてくる。
「混んでると思うけど……行ってみる?」
塚田クンはそんな優に優しく笑いかけてそう言った。
「うん!!
何座ってんの?梨々もだよ。早く!!」
ずっと座ったままの私の手を引きながら足踏みする優。
それを楽しそうに見つめる塚田クン。
そのすべてが羨ましかった。
「あ、待って…」
無邪気にはしゃぐ優を見ていたら、グダグタ考えて落ち込んでる自分がバカらしくなってきた。
まぁ、楽しまなきゃ損だよね?
そう思うと何だか吹っ切れて、落ち込んでいたキモチも少しだけ晴れた気がした。