ずっと好きだったんだよ
学園祭、2日目――…


今日は私と綺那の当番はなく、1日フリーだった。

そして、悠也と栞も同じく1日フリー。


二人は楽しく、学園祭デートをしているんだろうな。

はぁ……


私は無意識に、朝からため息ばかり吐いていた。


“諦めなきゃ”

そう言いながら、私はずっと悠也の事を考えている。


「奈緒……。辛いのはわかるけど、ため息吐き過ぎだよ」


綺那は顔をしかめる。


「ごめん……」


ウジウジといつまでも悠也の事を考えても仕方がない。

栞は自分の気持ちをちゃんと悠也に伝えて今がある。

何も行動せず、気持ちを隠し続けて、自分の想いを伝えなかったのは私だ。

悠也に“友達”だと思われているから、私は自分の気持ちが言えないと思い、でも、女の子の中で悠也に一番近い存在は私なんだと自惚れて、悠也に彼女が出来るなんて思っていなかったのも私自身だ。

そう、何も行動をしなかった私が悪い。

頭ではちゃんとわかっている。

わかろうとしているのだけど……

気持ちが追い付かない。

早く気持ちも頭と同じ気持ちになれば、ラクになれるんだろうな……


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