ずっと好きだったんだよ
始業式も終わり、私と綺那は屋上へ行った。

そして、そこでお昼ご飯を食べる。


「ねぇ、奈緒」

「何?」


綺那の真剣な表情に、私は何をいわれるのだろうとドキドキする。


「今、奈緒は悠也の事をどう思ってる?」

「友達だよ?」


なんかもう、この質問にはこの答えってマニュアルみたいになっている。

でも、“友達”だと答えているけど……


本当は……

今もまだ、好き。


悠也は私にだけスキンシップがある。

そりゃ、二人きりの時には栞に触れているだろうけど、学校で……、みんなのいる所で悠也が栞に触れている所を見た事がない。

って、悠也と栞を出来るだけ視界にいれないようにしているけど。

それでも、ポンポンと頭を撫でるのは、私にしかしている所を見た事がない。

中学からずっと私以外に、それをする所を見た事がない。

それは、彼女である栞に対しても。


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