ずっと好きだったんだよ
「奈緒、ずっと“もうなんとも思っていない”“大丈夫”ってフリをしていたでしょ」


やっぱりバレていたんだ……


「だって……、私だって諦めようとしたよ?好きでいても仕方がない、諦めなきゃ、って思ってたよ?でも……、でも、やっぱり悠也の事が好きなんだもん。そんな簡単に諦められない。“悠也が好き”って気持ち、そんな簡単に忘れられないよ!」

今まで誰にも言わず、隠し続けてきた気持ち。

一言言葉にすれば、私は爆発したように本当の気持ちを吐き出した。


「奈緒、別に責めてるわけじゃないから、落ち着いて?」


勢いよく言った私は、ハァハァと肩で息をした。


「ねぇ、奈緒。どうしたい?」


“とうしたい?”と聞かれても、どう言ったらいいのかわからない。

諦めなきゃいけないのに、諦められない。

今もまだ悠也の事が好き。

そんな辛い気持ちから、早く抜け出したい。


私が黙っていると、


「二人の関係を壊したい?」


綺那は私に質問をする。

綺那の質問に私は首を横に振る。


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