ずっと好きだったんだよ
「なぁ、大地。その子達、誰ー?」


と、栞を囲んでいた男の人達が大地先輩に私達の事を聞く。

大地先輩は、香穂と私の事をその場にいる人達に紹介する。

そして、その場にいた人達も


「うちのサークル入りなよ!」


と言ってくれた。


「ねぇ、奈緒。私、このサークルに入りたいんだけど……」


香穂も顔を赤くしながら、そう言った。

香穂は大地先輩と一緒にいたいのだろう。

香穂の恋を応援したい気持ちはある。

それに、このサークルは“来たい時に来たらいい”と自由な感じだったので、

バイトしながらでも大丈夫だよね?

そう思い、「いいよ」と香穂に笑顔を向ける。


正直、このサークルには栞がいるから、あまり乗り気はしなかったけど。

でも、このサークルは自由参加。

だから、私がモヤモヤして栞に会いたくない時は、来なかったらいいだけ。

サークルにいる人達も楽しそうな人達ばかり。

だから、“私も入ろうかな?”って思った。


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