ずっと好きだったんだよ
それから、しばらくして……


私はレディースショップでバイトを始めた。

昔は全く服に興味がなかったのだけど、綺那や大学に入ってからは香穂と出掛けるようになり、ファッションに興味を持ち始めた。

そして、服のコーディネートをするのが楽しくなり、たまたま私の好きなブランドショップがバイトの募集をしていたので、受けみたら受かったのだ。

サークルは、バイトのない日で、香穂が行く日について行くくらいだった。

高橋先輩から“サークルに来ないの?”とメールをもらったりしていたけど、私はあまり顔を出さなかった。

栞がいるからってのも少しあるけど、本当にバイトがあってなかなか行けなかったのだ。


私は、短大に通い始め、そして、バイトも始めて忙しくしていたら、悠也の事を考える事が少なくなっていった。

というか、もうほとんど悠也の事を考える事はなかった。

きっと、私の中で悠也への気持ちを整理出来たのだろう。

私はそう思っていた。


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