ずっと好きだったんだよ
あっ……

悠也と同じ癖……


私は高橋先輩を見ながら、悠也の事を思い出していた。


最近、思い出さなくなっていたから、悠也の事を忘れられたかな?って、思っていたのに……

私、やっぱりまだ悠也の事が好きなのかな……?


「有沢、どうした?」


ボーっと高橋先輩と香穂を見ていた私を、高橋先輩は心配そうに覗き込む。


「えっ?何がですか?」

「いや……、なんか暗い顔をしていたから……」


私は無意識のうちに、暗い顔をしていたらしい。


「なんでもないですよ!香穂、部屋に荷物、置きに行こう!」


私は明るい声を出し、香穂を引っ張り、大地先輩から鍵を受け取ると、部屋に向かった。

宿泊する部屋は二人部屋だったので、香穂と同じ部屋にしてもらえた。

夕方にホテルに着いた私達は、夕食の時間まで部屋でゆっくりしていた。


そして、夕食の時間になったので、私達はホテル内にあるレストランに向かった。


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