ずっと好きだったんだよ
数日後――…


18時に駅前で待ち合わせをした。


今日、ちゃんと返事をしなきゃ……


高校の時も、何度かだけど告白をされた事がある。

その時は悠也の事が好きっていうのもあり、何の迷いもなく即断っていた。

でも、高橋先輩に“考えて”と言われた私は、なかなか答えを出せないでいた。


「ごめん、待った?」


今はまだ、待ち合わせ時間にはなっていない。


「いえ……。私もさっき着きましたから」


少し焦った感じの高橋先輩に、私はにこっと笑う。


「有沢、何食べたい?」

「何でもいいですよ?」


“何でもいい”と言ったら、相手を困らせるのはわかっているけど、私は高橋先輩に返事をする事に頭がいっぱいになっていて、そこまで頭が回らない。


「この近くに美味しいパスタの店があるから、そこでもいい?」

「はい」


私は、歩き出した高橋先輩の隣に並んで歩き出した。


入ったお店は、お洒落な雰囲気のお店で、女性同士やカップルが多かった。

店員さんに案内され、席につく。


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