ずっと好きだったんだよ
「てっちゃんって、ホント先輩の事が好きだよねー」


私は笑いながらそう言った。


「あぁ、好きだよ!俺が女だったら、奈緒とライバルだな」


てっちゃんはすごく嬉しそうに笑っている。


「っていうか、てっちゃんが女……って、考えただけでも気持ち悪い!」


私はあははと笑いながらてっちゃんの背中をバシバシ叩く。


「なんだとー!」


てっちゃんは私の首を腕で軽く絞め、高校の頃の様にじゃれ合っていた。

てっちゃんとこんな風に、じゃれ合っているのはいつもの事なんだけど……


「相変わらず仲良いな、お前ら……」


てっちゃんと二人、声のする方を見ると、櫂が笑いながら立っていた。


「あっ!高橋先輩、お久しぶりです!」


そう言ったてっちゃんの言葉と


「でも……」


櫂の言葉が重なる。

そして、櫂は私の腰をグイッと引き寄せ


「哲。お前、俺の彼女に触りすぎ」


そう言って、櫂の腕の中に閉じ込めた。


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