ずっと好きだったんだよ
「悠也って、分け隔てなく同じ態度で、みんなと仲良いけどさ、他の女の子とは違って、奈緒とは特に仲良い気がするし、気にかけてる気がするんだけどなぁ」


ボールの入ったカートを体育倉庫に片付け、萌実は鍵を閉めながら言う。


「そんな事言ったら、萌実だって仲良いじゃん」

「まぁ、そうなんだけどね……」


片付けを終えた私達は、体育館の端に置いているタオルや水筒などを取りに行く。

その時、


「お前ら、まだ帰らないのか?」


私の頭に手がポンッと置かれたのと同時に背後から声が聞こえた。


「えっ?あっ、悠也」


い、今の話、聞かれた……?


「鍵返したら帰るよー」


今の話を聞かれて、私の気持ちが悠也にバレたかも。

そう思い、焦っている私の代わりに、萌実が答えた。


「じゃぁ、たこ焼き食べに行かねぇ?」


そう言いながら、陽輝が悠也の後ろから顔を出す。


「行く、行くー!!」


すかさず萌実は嬉しそうに返事をする。


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